生まれてからずっと田舎暮らしだったのに
何を血迷ったのか、
高校卒業と同時に花の大東京へ出ていった、
愚かな男の話。
思い出しても仕方がないことですが
人生のターニングはどこだったのか
たくさんあり過ぎて検証のしようがありません。
中学までは人並み以上の学力を
身に付けていたはずなのに
高校に入った途端、
明けても暮れても部活ばかり・・
大学進学など考えることもせずに
専門学校の道へ進んでしまったのも
いま思えば間違った選択・
もっと真面目に勉強していれば
違った道があったはずなのに。
専門学校を出た後の就職先にも失敗。
入社初日に先輩たちに連れて行かれたのが
なんと雀荘・・
恐ろしい会社でした。
転職を試みた一流会社の採用試験では
ほぼ門前払いだったし、
中小企業はブラックばかり・
自分が無能だっただけなのに
すべてを東京のせいにして
空気だけは優しい北海道にUターンしてしまった。
荷物を送ってしまったら、
最後の夜を楽しむ余裕もなく
明日の飛行機で帰るというのに
もう１分も東京の空気を吸いたくなくなって、
夜行寝台列車に飛び乗った田舎者でした。
帰省してからの職探しでも
せっかく知人から紹介してもらったのに
地元では優良企業らしい会社を
職種が合わないとあっさり断ってしまった。
じつに愚かでした。
東京から帰ってきたばかりだから
この田舎町の状況がわかっていなかったのでしょう・
市内では大きな会社だったのに
残念なことしました。
その後、自分で見つけて入社した会社は
吹けば飛ぶような弱小企業・・
結果的にその会社に一番長く勤めることになりました。
田舎都市では転職したあと
上昇することは本当に難しいのです。
ほとんどは落ちていくだけ・・
そうならないために
30年近くもダラダラと働いてしまった、
あの呪縛の会社です。
それからもターニングポイントは
いくつもあったと思いますが
やっぱり大学へ進んで
学歴というものを身に付けなかったのが一番の元凶・・
そして学歴なんか必要なかった、
重視されなかった会社で
長年働いていたのがあまりにも虚しすぎる・・
人生やり直せたら、
生まれ変われたら、
もっと別な人生を歩めるような気がします。
